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| キリストをパロディ化したことから、各国で上映禁止が相次いだという問題の長編映画。(キリスト教圏の人々にとっては)余りに過激な内容に恐れをなした映画会社EMIが、途中で手を引いてしまったため、ジョージ・ハリスンの設立した会社ハンド・メイド・フィルムズ HANDMADE FILMS がその後を引き継ぐかたちで制作されました。 舞台は、ローマ帝国に支配された、紀元前のエルサレム。青年ブライアン(グレアム)はユダヤ人の母(テリーJ)と共に平凡な日々を送っていたが、ある日、自らの出生の秘密を知り、反ローマ集団「ユダヤ解放戦線」に加わるようになる。だが、ひょんな事から人々に救世主と勘違いされてしまい…、というのがあらすじ。 各スケッチの独立性が濃かった『ホーリー・グレイル』に対し、『ライフ・オブ・ブライアン』ではブライアンが救世主に仕立てられていくストーリーの展開に重点が置かれています。もちろん、パイソンお馴染みのスケッチも健在。刑吏(ジョン)と石投げ刑に加わるエルサレム版ペパーポットのやり取りや、発音の悪いローマ総督(マイケル)、髭売りのアラブ人(エリック)などなど、可笑しいシーンの連続です。 今回、監督を務めたのは、テリー・ジョーンズのみ。テリー・ギリアムはアニメーションと特殊効果を担当しました。前作に比べるとアニメーションは少なくなっていますが、特殊効果を使った宇宙人のシーン(紀元前の物語なのにね)は、ギリアム・アニメ実写版といった感じに仕上がっているので、興味深いです。また、エンディングでエリックが歌う "ALWAYS LOOK ON THE BRIGHT SIDE OF LIFE" は彼自身の作詞作曲によるもの。 既に述べたとおり、イエス・キリストのパロディ映画ということで大問題となったこの映画。各国で上映が禁止され、アメリカでさえ、上映を禁止する州が出たり、各地で反対のデモ行進が行われたりしたようです。イエス様と、テリーJやグレアムの全裸を同じフィルムで撮っていることが許し難かったのでしょうか。"The First 280Years of Monty Python"という本に、反対運動の様子を撮った写真が紹介されていますが、「SHAME(恥を知れ)」なんて書かれたプラカードを持って真面目に怒っているオジさんを見ると、デモ行進までもが『ライフ・オブ・ブライアン』の一シーンのよう。こうした人々のリアクションは、映画以上にパイソン的と言えるのかもしれませんね。 ところで、エンディング・テーマ"ALWAYS LOOK ON THE BRIGHT SIDE OF LIFE"は本当に名曲(最近では2002年冬にナイキのCMで使われていましたね)。日本で発売されているビームエンターテイメント版のビデオには訳詞が付いていないので残念ですが、歌の方は"MONTY PYTHON SINGS"(輸入盤のみ。HMVやタワー・レコードなどに売っているかも)に収録されています。グレアムの追悼式では、メンバーを始めとする参列者たちがみんなで、この曲を歌ったそうです。ジョンの弔辞にしてもそうですが、こういうかたちで人の死を悼むことの出来る彼らって、本当にうらやましいなぁと思います(かぜさんのサイト「女王陛下のモンティ・パイソン」でジョンの弔辞と「Always〜」の訳詞が紹介されているので、ぜひ参考に)。 それから、『ブライアン』の資金提供をしたジョージ・ハリスンは、映画の後半にもチラッと顔を出しています。ハリスンとエリックは親友だそうで、エリックのビートルズ・パロディ番組『ラトルズ 4人もアイドル The Rutles』にも出演。リンゴ・スターも『空飛ぶ〜』に出演していたし、ジョン・レノンも「今度、加わるとしたらビートルズじゃなくて、モンティ・パイソンがいい」とインタビューに答えたとか。コメディも素晴らしいうえに、ロックも最高。イギリスって、つくづく羨ましい国だわ。 |
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↑このジャケットはアメリカで発売されているものです。 |
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